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学術研究発表会

第2回 開催にあたって

昨年からスタートした法人内学術研究発表会ですが、本年より私たちの主幹事業である介護老人保健施設事業における研究発表の場、「全国介護老人保健施設大会」への予選発表という役割も含め、本発表会の開催は今後この時期に行うこととします。
 
さて、去る4月には医療保険と介護保険の同時改訂が行われ、当面の施策における医療・介護の在り方が明確になりました。
 
このことは限りある財源の下、いわゆる経済的誘導によって社会保障体制の目指すべき将来像が明らかにされ たことのみならず、創設から12年を経た介護保険制度が内包する問題点や限界を、将来いかにして打破していくべきかを示した意味においても、極めて重要な 意味を持つ内容であると考えられます。
 
しかし一方で、介護事業の最前線に身を置く者のひとりとしては、日々介護の現場で発生し続ける種々の問題 事案に対して、本施策決定の結果が十分有効に機能するのか否かという点に甚だ疑問も残り、現場における苦悩やいらだちと政治や行政の現状認識との間には、 未だ大いに温度差が残ることが残念でなりません。
 
制度の不備や限界によって狭間に陥ていく要介護高齢者や家族らを、私たちはこれ以上看過することは出来ま せん。およそ顧客視点で物事を考えぬ政治や行政の対応に問題解決の答えを求めるのではなく、少なからず解決に向けたヒントは忙しく過ぎる現場の中やスタッ フひとりひとりの胸の内に潜んでいる以上、私たちの考え方や行動がたとえ施策が示すベクトルと同一でなくとも、掲げた理念と課した使命を全うすべく感性を 磨き解決への努力を惜しんではなりません。
 
さあ、あなた持っている感性のアンテナを高く大きく広げてください。仲間たちが一生懸命に仕上げた演題の中に、あなたの琴線に触れるヒントをひとつでも見い出せてもらえることが出来たらば幸いです。
 
                                                                                     2012年 5月
  理事長・CEO 市村義久